宝塚の男役がその在団中、公の場でスカート姿にならないのは何故か?
ファンの方々の男役への夢をこわさない為
男役ご本人が男役のスイッチを入れる為
こんなところだろうか?
私が宝塚を見始めた100周年辺りの星組さんなどは正に体育会系で壱城あずささんと仰る超美形で豪快な男役さんが普段から女々しくするなとばかりに後輩を指導していたと記憶する。
若く美しい女性の集まりで男役とは言え私生活で例えばスカートを履こうと自由だとは思う。
が、ひとたびファンの視界に入る時は男役に徹するべきだろう、それがプロだ。
ところが、最近のスカステ番組で拝見した花組の聖乃あすか、侑輝大弥両氏は私にとってはびっくりの新男役とでも言おうか?
聖乃さんは研10、3番手で大変美しい方だが、いつまで経っても女性が男を演じている感じが抜けない様に思う。スカニュのコーナーでトップスター柚香さんの仕草、星風に向ける視線や表情にキュンと来るとか、柚香さんのふくらはぎに注目して下さいとか完全にファン目線でそれを隠そうともしない。
侑輝さんは研8、新公主演も果たした路線男役だが、ペットのハムスターと出演した番組では男役としてのカッコ良さなど微塵も意識しないペットにデレデレの乙女の様子を披露していた。
この時は愛するペットとの共演という事で百歩譲った。
しかしだ、このお二人と一之瀬氏を加えたビジュアルコメンタリーという番組で宝塚も時代が変わったなという認識を目の当たりにしたのだ。
文字通り花組のショーの解説をしてくれるのかと思ったら、
男役3人が女子会のノリでキャーキャーとファン目線の薄いコメントを繰り返す。
一之瀬氏だけはギリギリ男役を保っていたが、聖乃氏は3番手の自覚があるとは思えぬ、トップ2人の顔が近い事に興奮し、プロとしてのコメントは無く、学校行事の楽しかった思い出を話すようなノリなのだ。
乙女な様子をこれほど出してもファンが付いて来るという自信があるのかと驚く。
男役としての自覚が足りないのか、最近のファンが男役に求めるものが違うのか、男とか女とか言ってはいけない時代なのか分からない。
「男役は娘役と一緒に居る時の方が男役としていられて男役だけになるとファン丸出しの乙女と化す」とpostしている方が居て少し得心したが、若く美しい女性が青春を宝塚に捧げて私たちファンを楽しませて下さる姿を本当に有難いものだと涙さえ流して感謝する世代はもう古いことを悟った。