まだまだ残暑というか真夏のような日差しの中、和希そら氏の2度目の東上公演
「双曲線上のカルテ」を友の会のチケットで観劇。何故か和希氏にご縁がある。
「心中恋の大和路」も友の会で復活当選して真夏の青年館で観劇したことを思い出す。
渡辺淳一原作の「無影燈」が1972年の作品だから医療物としても古いし、初演もスカステで放送されてされてたけどチェックしていなかったので樫畑先生が変更された点が全く分からないのが残念だ。
中居正広君主演で相手役が竹内裕子ちゃんのドラマ「白い影」は何故か号泣しながら観てたけど、2001年の放送だから20年以上も前のドラマなんだよね。あの頃はテレビドラマもまだまだ元気だったよ。今は全く地上波のドラマを見ていないから世の中変わったよね。
さて、和希そら版の「双曲線上のカルテ」
1番に思ったのは
ソラカズキ オトコヤク シアガッテル
和希そら氏は既に研14、完璧に仕上がってます。
もうウォーミングアップ充分ですわよ。
という事だ。
研14と言えばトップに就任する頃合充分な学年ですよ。
宙組トップスター芹香斗亜様は研17まで待たされた。あと3年早くても充分だったよ。
雪組は既に2番手スター朝美絢氏が準備OKで待機中ですわよ。
宙組の桜木みなと氏も実力充分、詰まり過ぎでどうしたら良いのか私が悩んでもどうにもならないけど、トップスターになるべき方々がならずに退団されるのはもったいない。
近々で残念だと思ったのは美弥るりか様。
美弥様や七海お兄様が元トップスターの肩書きが無くても華々しく活躍されているのを見ると素晴らしいと思うわ。
また、話が脱線してしまった。
結論から言えば、お芝居の達者な上級生の方々
(奏乃、久城、杏野等々)が脇を占めて深みを出してくれてるけど、結局は
和希氏の甘い声で程よい色気を放ちながらタバコを吸う、お酒のグラスを持つ、眼鏡、白衣、トレンチ、シャツ1、モニカに甘えるetcのお姿をを堪能する舞台なんです。
だって、いくらモニカが赦しの人でフェルナンドが1番愛していたからって余命も告げずに深い関係になって故郷に旅行し、母親にまで紹介して喜ばせた矢先に遺書だけ残して自死してしまうなんてエゴでしかないじゃない?
(テレビドラマではもう少し丁寧に描いてた記憶がある。)
なんと勝手な!
モニカちゃんなら乗り越えられる?
なーに言ってんの?
客席で啜り泣きが聞こえたけど何で泣けるのと思ったわ。
私がここまでの場面で泣けたのは、ピザ屋のおじさんチェーザレさんが死ぬのが怖いと怯えてパニックになった時、モニカが抱きしめて大丈夫よと慰めた場面だ。父親を癌で亡くしてるからこういう場面は身につまされる。
てもね、最後に少し救いは用意されてた。
和希氏が裸足で真っ白な衣装を身に纏い、湖の底で絶命して揺蕩う姿を幻想的に表現し、数年後のモニカと忘形見の子供の側で魂となって寄り添って優しく踊る場面だ。
和希氏の魂の踊りが優しいのよ。それだけで泣けてしまったのよ。これが宝塚だよね。
それから、あの2つの質問。
あなたは自分の人生に喜びを見出せたか?
あなた他人の人生に喜びを与えたか?
この2つの問いかけは人として生まれたどんな人にも当てはまる究極の課題だよね。
私も人生の終わりに近づいたら自問してみたいと思ったよ。