桜貝の気まぐれ日記

還暦過ぎての初ブログ開設

星組RRR・ヴィオレトピア

宝塚歌劇に関しては最近ワクワクドキドキすることが無くなって来て悲しい限りなのだけど

一応確認したい気持ちがまだ残ってる。

A席かB席を選べば東京でもおひとり様なら1回は観劇出来る。

映画RRRは配信で観た。噂のナートゥダンスはインド映画ならではの明るさで、これかあと思うと同時に足がつりそうだし片足ステップで踊ったら股関節をやられそう、また舞台で毎日やるのは負担だろうなという心配が先にたった。

最近の演目は集客の為に話題性を重視するきらいがあって、本当に宝塚の世界観に合っているのか疑問を感じることが多い。

映画は3時間に及ぶ壮大なスケールの大作だ。

英国が如何に非人道的にインドの人々を扱い侵略していたかを改めて思い知らされ、ナートゥダンスは厳しい現実の中のほんの箸休め的シーンで全く娯楽作品ではなかった。

宝塚の脚本は良く纏まっていたとは思うし、火や水のダンサー、歌唱力のあるシンガーの表現力の高さもあって映画とはまた違った魅力もあった。

でも、インドの人々の苦しみを描き切るには何か物足りなさも感じた、

礼真琴氏がビームとして最初に登場する場面など今までの演目に感じることのなかったスターのオーラが溢れていたし、2番手の暁千星氏もトップスターに劣らぬ魅力を対等に表現出来ていて後継間違いなしと感じた。

トップ娘役の舞空さんも礼さんの元を離れて外箱を演じてきた効果があり、これまでの固さが取れて良かった。

ただ、ラストはトップスターとトップ娘役の絡みを増やすために原作を変えてしまい緊張感が薄れた感じがした。

1番の見応えシーンは鞭打ちの後のビームの歌だったが、礼真琴には凄みが感じられ迫害と男の友情が阿弖流為と同様にハマると再認識した。

ヴィオレトピアは指田先生の初作品ということで、賢い方のこだわりの作品って感じで嫌いじゃないけど、ストーリー性のある場面が多く理解しようと頭を使い観ていて疲れた。

その中でお気に入りはクールでカッコよく揃った男役群舞に娘役が絡んで行く場面、お衣裳もグリーンとオレンジの世界観が珍しく目をひいたのと、ロケットボーイの若手男役4名がそのままロケットに加わるのも珍しくで可愛かった。

楽曲選びも他の演出家が歌謡曲から選ぶことが多いところを指田先生は独特な感じなので馴染みが薄く記憶に残りにくい。

これまでの宝塚は歌謡曲を聴くような層がターゲットだと思っていたがこれからは変わって行くのかなと思った。