望海さんの素敵な先行画像を観て即ファンクラブに入会するほど楽しみにしていたイザボーを観て来た。
甲斐翔真くんもムーランルージュで望海さんと組んだのを観て良いなと思って注目してるし、
キャストを見渡しても上手い方達ばかり、当然期待しかないじゃないの。
問題は脚本と楽曲だった。
シャルル6世、7世、100年戦争の凡その知識はあるし、イザボーの生涯をひと通り確認してから観劇に臨んだ。
基本的に観劇は一回だから予習は大事だ。
まず、役者さんたちは本当なら素晴らしくエネルギーに満ちて演ってらした。台詞も良く聞き取れて、覚えるのが難しいだろうと思う歌詞とメロディを良くぞと思うほど演っていた。
だから、とても惜しい。
素晴らしいキャストが勿体無い、宝の持ち腐れと思うほど心にに残る楽曲が少なく、字余りの歌詞や説明過多の歌詞に疲れた。
脚本はwikiの歴史をそのままなぞってミュージカルに仕上げたって感じ、何でそこまでなぞる必要が?
イザボーが王妃でありながら子供を産む道具としての存在としてしか認められない事への反発から権力に執着し始めたのなら、徹底的に悪女に仕立てた方がしっくり来る。
夫である精神に異常をきたしたシャルル6世や自分の子供たちを守るためのに権力を握ったなどと綺麗事にすることないのに、やたら幸せというワードを多用してかえって安っぽい感じを受けた。
夫や子供の為に権力を握ったのに遊興と不貞に明け暮れるるって支離滅裂で理解出来ない。
愛を描きたいなら家族愛が見られる場面を作るべきだし、不貞は無かったけど彼らを利用する為にした行為が誤解されたとかの場面を作れば良い。
さもなくば徹底的にに権力にしがみつく悪女として描き、最後は神の定めた運命、ジャンヌダルクの出現により失脚、神には敵わなかったとまとめた方がしっくり来ると思う。
ただ、劇中に未来のシャルル7世が存在したり、少女時代のイザボーが出てくるのは良かった。
最後に、私は生きた!って一言で纏めたのも
大変つまらない。
最後に生きた!って何?誰だって生きてるよ笑
庶民だって精一杯生きてるさ。
望海さんの力で何とか納得させられそうになるけどね。
照明がチープでチカチカしすぎ、
盆の回るの早過ぎて目が回る、
所々音量調節間違えてる、耳塞いで丁度良い場面があった。
これは私の加齢の問題なのかね。
日本のオリジナルミュージカルの道は険しい、疲労感いっぱいで家路に着いた。
良いミュージカルを観ると幸福感に満ちて帰れるんだけど私の頭はハテナでいっぱいだったよ。
あとがき
最近脚本の末満氏がXで
小学校高学年からまとわりつく希死念慮
これから待ち受けている膨大な作業量に対する気力・体力・モチベーションに対する不安、私生活の崩壊や、かれこれ25年の付き合いになる不眠症と鬱症状 云々
とポストしておられたけど、中々壮絶な人生だったのね
だから「私は生きた」なのね
納得しました。